長野県精密加工技術研究会 研究会
団塊世代の大量退職による技術・技能の継承問題や製造拠点の海外移転の問題など、ものづくりの基盤技術が衰退しかねないことが懸念されるなかで、地域に蓄積された基盤技術を地道に維持するとともに、常に新しい技術を取り入れ、発展させていくことが求められています。 そこで、本年度の研究会では、日々進展している最新の加工技術を概観し、未来を展望することを目的に、「先端加工技術研究会」を共催(主催:長野県テクノ財団)することとなりました。研究会では、各分野で先端加工技術に取り組んでいる大学、研究機関、民間企業の方々を講師にお迎えし、5〜6回/年の開催を予定しております。 第1回は、最先端の微細加工に関するさまざまなトピックを、微細加工の第一人者である東京電機大学の松村先生にご講演いただきます。先生は、一般的な加工の常識では容易に思いつくことのできない加工手法を真剣に研究され、数多くの成果をあげておられます。 皆様の生産活動におかれましても、新鮮な視点と多くのヒントを得ることができる、得がたい機会と存じますので、多くの皆様のご参加を頂きたく、ご案内申し上げます。 (講習会参加案内より) |
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一般に市販されている超硬のエンドミルで、ガラスを切削加工するお話でした。工作機械も学生さんが手作りしたものであり、特に精度が高いわけではないそうです。また、エンドミルを傾けることで、冷却性が向上し、工具摩耗が減少することで寿命が延びるとのことでした。小径のエンドミルを使い、板ガラス表面にマイクロ流路を作った事例をご紹介いただきました。 また、ウォータージェットによるガラスの加工では、脆性損傷を防ぐには、ガラス表面に沿ってジェットを流したほうが良い、とのことでした。ところが、ご紹介頂いた事例では、ジェットは真上からガラスに吹き付けられています。これは、流体解析をすると、ジェットが衝突している真下は流れはゼロであり、その周辺から外に向かって水平にジェットが流れるため、見掛けは垂直だが、ガラス表面での流れは水平であるとのことでした。 その他、自由な発想から生まれたさまざまな加工方法をご紹介頂き、参加者の皆様も興味深そうに聞いておられました。 講演資料はこちら(ファイルが大きいのでご注意ください) 講演資料 PDF 6MB |
2007/7/18