平成17年度 長野県精密加工技術研究会 技術講習会

知っておきたい研削加工 (基礎編、応用編、全2回)


職業能力開発総合大学校精密機械システム工学科 教授 海野邦昭 先生

基礎編 平成18年1月19日(木) 13:30〜16:30
応用編 平成18年2月10日(金) 13:30〜16:30

長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門 4F


概要

 研削加工は、精密部品の製造に欠くことのできない重要な技術ですが、 加工現象が複雑であり、正しく加工するためには、砥石の選択、 ツルーイングやドレッシング、研削焼け、研削液など、 様々な知識・経験が必要となります。
 このため、研削技術を体系的に習得することは難しく、 技術の伝承も困難な状況にあると言えます。 そこで、今回は、研削加工の国内第一人者である海野邦昭(うんのくにあき) 先生に、 全2回(二日)に亘って、精密研削加工の基礎から応用までを体系的にご講演いただきます。
 海野先生は、職業能力開発総合大学校の教授として、ファインセラミックスの研削加工等を 研究されるとともに、学生の教育にも当たっておられます。  講演では、図表を主体とした200枚近いスライドと、 これをカラー印刷した資料により、研削加工の基礎から応用までを習得することができます。 精密加工に携わる全ての方にとって、研削加工全体を知ることのできる、 得がたい機会であると存じます。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 (講習会参加案内より)


内容

第1回(1月19日) 基礎編の内容

 研削加工とは、研削焼け、砥石摩耗の臨界現象、目立て間寿命、除去速度と比研削エネルギ、 高速研削、研削砥石の3要素5因子、砥石の選択、超砥粒、ダイヤモンド砥石、 超砥粒ホイールの特徴と用途、粒度選択の指針、粒度と表面粗さ、結合度選択の目安、 各種結合材とその特性、ドレッシング、Elid研削の原理、超音波ドレッシング、他

第2回(2月10日) 応用編の内容

 体積除去速度と最小コスト、加工能率を上げるには、 クリープフィードとハイレシプロ研削、アルミナ砥粒か、炭化ケイ素砥粒か?、 工作物材質に応じた砥粒の選択、研削砥石の結合度・組織の選択、 CBNホイール時代の到来、高速研削、マシニングセンターを用いた高能率研削、 セラミックスの超精密研削、ファインセラミックスの超精密研削のポイント、 超音波研削とは、磁気軸受けを用いた知能化、他

講演の様子

 海野先生には、2回シリーズで研削の基礎から応用までのご講演をお願いいたしましたところ、 一回2時間では時間が足りない、ということで、通常2時間の公演時間を、3時間に延長させていただきました。 それにもかかわらず、実際は3時間を越える大変に内容の豊富なご講演となりました。 研削加工現象の基礎では、ツルーイング、ドレッシングのメカニズムと重要性からはじまり、 応用編では、超音波研削などの最新の話題まで、ベテランの方にも、若い方にも、大変に 勉強になるご講演でした。



講習会の様子


講演される海野先生


講演資料について

 当日の資料ですが、出版される本の内容に関連するため、
著作権上の制約により、電子文書の形態で掲載することが出来ません。
来年度発行の会報への掲載については許可を頂いておりますので、 恐れ入りますが、それまでお待ちください。

海野先生の書籍が出版されました。(詳細)2006.4.7

2006/2/13